校長室

9・11(同時多発テロ)

アメリカで同時多発テロが起きてから今日で19年になります。

偶然ですがテロが起きた時、私はワシントンD.C.にあるジョージタウン大学で

学んでいました。私はこの事件を、朝の9時過ぎに大学の友人からアパートにいる

私の所に電話があり、初めて知りました。すぐにテレビをつけてみると、

ワールドトレードセンターに飛行機が突っ込んで行く映像が何度も何度も放送されて

いました。テレビの映像はまるでコンピュータグラフィックスで創られたように感じ、

にわかには信じ難かったと記憶しています。

大学に行ってみると、大学から見下ろせる所にあるペンタゴン(アメリカ国防総省)から

煙が上がっているのがわかりました。警戒のためのヘリコプターが飛び、警察が様々な箇所で

検問をしているのを見たりすることで、私は初めてことの重大さを理解したように感じます。

テロの後、大学は休校となりましたが、大学では学生たちが中心となり多くの対話集会が

開かれていました。この集会のほとんどは、大学ではアラブ系を始めとして多種多様な人種

の人たちが学んでいることもあり、ある特定の人種の人たちを排除するといった雰囲気に

ならないようにするために開かれていたようです。

平和な日本に暮らしている私にとって、間近で経験するテロはとても恐ろしいものでした。

また、宗教や国と国との問題など、何十年も何百年も争っている問題に解決方法があるのだろうかと

不安になりました。ただ、大学の中でではありますが、学生たちが排外的な雰囲気に

ならないように努めていることに、安堵したことを覚えています。

 

ワールドトレードセンターから見た

ニューヨークの風景              ジョージタウン大学