校長室

2022年11月の記事一覧

もうひとつの土曜日

♫ 昨夜(ゆうべ)眠れずに 泣いていたんだろう 彼からの電話 待ち続けて~ で始まる「もうひとつの土曜日」(作詞作曲 浜田省吾)は、他に待つ人がいる女性への想いを、男性の内面からストレートに綴ったバラードの名曲です。

さて、11月最後の土曜日(26日)の美術室では

ジョルジュ・スーラ「グランド・ジャット島の日曜日の午後」を使い、印象派の説明をされているのは、本校2期生の 齋正機 画伯。この日は、県文化振興課とNPOドリームサポート福島さんと連携し、「アートによる新生ふくしま交流事業」のひとつとして

 と言う企画です。(完成イメージはこちら

少し緊張しているようですが、直接指導を受けられる美術部の生徒諸君は幸せ者だあ~

完成が楽しみですね~。

美術室を出て、もうひとつ

美術室脇の階段を上がると1年の教室です(イメージしてね←OBOGのみなさん)。あ、誰かいますね。

授業のない土曜日の教室を使って吹奏楽部が練習をしていました。来月に控えた県アンサンブルコンテストに向けて、阿吽の呼吸で演奏しています。私が見てると笑って(なぜ?)集中できないようなので、教室を出ましょう。

北校舎に向かう途中で、もうひとつ

渡り廊下に出ると、左の体育館からキュキュと小気味よいシューズの音が聞こえます。

U17リーグ戦、対日大東北高の試合が行われていました。まさにシュートを決める瞬間、ゴール上のボールが見えますか。ギャラリーには応援する保護者の姿。いつもありがとうございます。

踵を返して、もうひとつ

北校舎に向かうと、左側には3年の教室が並びます。大勢の人の気配がしますね。

廊下からガラス越しの撮影なので反射がありますが、この日は河合塾の全統プレ共通テスト模試。約一ヶ月半後に控えた本番の共通テストさながら、真剣な表情です。がんばれ、3年生!と、ほんと、声をかけたくなるところ、じっと我慢で学校を後にします。

学校を出て、もうひとつ

とうほう・みんなの文化センターに向かいます。

文化部のインターハイ、県高等学校総合文化祭の書道展が開催されているんですね。

ちょうど、本校生が受付係をしていました。顔パスです(入場無料ですけどね…)。

来場のお客様に、作品(他校生の)の解説をしています。わかりやすい説明に、お客様は頷くことしきり。県内書道部の作品が一堂に会していますから、なかなか見応えのある展覧会となっていました。

本校生の土曜日は、もう、ひとつひとつが充実した、どれをとっても濃い1日になっているようです。

新賞定まる

本校学則第28条第2項規定に基づき、本校では以下の表彰が定められています。

皆勤賞:学校生活に精励し,特に基本的生活習慣の面で一般生徒の模範と認められる者。(令和3年度入学生まで)

生徒会功労賞:生徒会活動に顕著な功績を残し、一般生徒の模範と認められる者。

東桜賞:3年間にわたって部活動に精励し,優秀な成績を上げ,かつ一般生徒の模範と認められる者。

東欅賞:3年間にわたって学業に精励し,優秀な成績を上げ,かつ一般生徒の模範と認められる者

来校の機会があれば、事務室窓口の上をご覧ください。東桜・東欅の2賞については、過去3年の受賞者名が掲げられ、その栄誉を讃えています。

そして、今年度、上記表彰に加え新たな賞を定めました。

東樹賞:3年間にわたって運動部において精励し、かつその部の発展に大きく影響し寄与した部長もしくは副部長であり、成績優秀かつ一般の生徒の模範と認められる者。

なお、東樹賞創設に当たっては、前校長 二瓶晃一 先生の、「東桜・東欅2賞の惜しくも対象外となった生徒を讃えたい」とのお気持ちを踏まえ検討し、先生からのご寄付を基金とさせていただきました。

誠にありがとうございます。日々、勉学と部活動に邁進している生徒の励みとなります。

閑話休題

日本教育公務員弘済会福島支部より物品の寄贈をいただきました。これは、同支部が「生徒に直接役に立つ物品を寄贈し、子どもたちの教育環境を整備するとともに日々教育実践に取り組んでいる学校を支援する」目的で行っている助成で、過日、贈呈式が行われました。

なんと、贈呈者として来校されたのは、元校長 吉田強栄 様でした。保健室で活用するソファーベッド他をご寄贈いただきました。誠にありがとうございます。

最も先進的で、そして尖っている

先端恐怖症の方は、5行ほど飛ばしてお読みください。

コロナ予防のために、年に数回注射を打つことになりました。そろそろインフルエンザの予防接種もしないと。

注射を打つとき、皆さんはどこを見てますか。私は小さい頃から、三角形や円錐で尖っているものならすべからく興味関心があり、注射の際は針の先端を凝視する癖がありまして、他に、歯医者ではあの近未来な診察台に並ぶドリルの先端の様々な形に惹かれ、小学6年生の時に使っていた下敷きには、「目指せ!!東北大歯学部」と書いていました。ま、歯医者になってないことについては後述するとして…、

さて、様々な学問にも最先端の研究(最も先進的な、俗にいう「尖った」研究)というのがあります。本校生にそういう学問の一端を経験させるべく、「プロフェッサー・ビジット 国公立大学の最先端の授業をあなたの高校へ」(主催:朝日新聞社  協賛:代々木ゼミナール)に応募したところ、年に7校しか選ばれないその1校に見事当選。

11月9日、信州大学副学長、学術研究院理学系教授の東城幸治博士をお迎えして「DNAから紐解く生きものたちの不思議な世界」という演題でお話を伺いました。

東城博士はなんと本校の8期生というご縁。遺伝子解析により究明される動物の不思議な行動やその進化的背景に関する最先端の研究を、本校在学中の生物部での活動と絡めてお話いただきました。また、東高生だった頃の写真等から、本校生に寄り添ったわかりやすいお話に、大学の研究は難しいかもと構えていた生徒も、興味津々の様子。

全体会の後は、本校生おきまりの「ぶら下がり」質問が続きます。後輩からの質問に楽しそうにお答えになる東城博士の様子。お帰りの時間ぎりぎりまで、丁寧にお答えいただきました。ありがとうございます。興味関心を突き詰める大切さ、これをきっかけに、東城博士の後輩諸君からも次代の「博士」が登場するかも…。

で、冒頭の、歯医者になっていないことについて、三角形に惹かれてはいたのですが、三角関数でつまづいて文系というオチ。私のほうは、興味関心を突き詰めるためにも、授業は大切にしましょうという教訓です。

マルチ

マッチと言えば近藤真彦、マーチと言えば日産ではなくて受験界隈では「M-明治 A-青山学院 R-立教 C-中央 H-法政」の難関私立大学を指す略称です。最近はこれに学習院を加えて「GMARCH」と呼ぶとか。

ある日の1年教室、全員が本年度より導入のキーボード付端末に向かって真剣な様子。

取り組んでいるのは、RST(リーディングスキルテスト)」です。端末で解答を入力していくCBT(Computer Based Testing)方式です。資格検査を中心にこのスタイルが増えてきました(大学入試も増えてくる予感)。

リーディングスキルテストは、「人工知能はすでにMARCH合格レベル」というセンセーショナルな帯とともにベストセラーとなった「AI vs.教科書が読めない子どもたち」という本の著者、国立情報学研究所の新井紀子教授が提唱するテストです(詳しくはリンク先をご覧ください)。

RSTに引き続き、

紙ベースでの検査を受けています。こちらは、新井教授から直接お電話でご紹介いただいた「リテラシーテスト」というものです(新井教授の研究所HPに記載がないところを見ると、たぶんまだ開発中β版)。RSTと併せることで、総合的な読解力を見ることになる問題構成と感じました(能力検査は同様の問題を使う可能性があるので、詳細は控えます。)

一方3年教室前では

廊下でホワイトボードに3次関数(数学ⅡB)の問題解説を準備する先生がお二人。教室を覗いてみると、

センター共通テスト演習問題に取り組む3年生の姿。

春に整備したプロジェクターがあるのに、ホワイトボード?何故?ときいたら、横に長い解説を一瞥させるにはホワイトボードに利があるとのこと。解いている生徒の理解度合いを確認しながら、オンデマンド(ユーザー要求に合わせた)解説の準備なんですね。

CBT、紙、プロジェクター、ホワイトボード、黒板…その時々のニーズにマッチしたマーチマルチな展開、東高の授業風景です。 

マクド

11月8日早朝、修学旅行お見送りに行ってきました。

福島駅東口に集合です。3クラスずつ(今は1学年6クラス編成です←OBOGの皆様)別々の新幹線に乗車し、東京で合流します。

昨日あんなに大量に荷物を発送したのに、そこそこ大きなザックを背負っています。そして、手には…

朝ご飯のおにぎりを取り囲むようにお菓子。今日は広島まで長い移動がありますからね。このぐらいは必要かもしれません。もしかしたら、ザックもお菓子たっぷりなのかしら。

こちらは、「マクド」のアップルパイ。朝「マクド」セットでしょうか。班別行動で本場の「マクド」も経験してください。

行ってらっしゃーい。私は行かないので、旅行中の様子は引率担当からアップされるはずです。楽しみにしましょう。

Madison Square Garden

2年生は明日(11月8日)より修学旅行に出発します。お天気はいいようですので、コロナ対策十分に実りのある旅行としてもらいたいです。

観光旅行ではないので、修学旅行は事前学習がしっかり行われます。今は班別研修がごく普通に行われるので、班別研修の際のルートや見学地の設定、歴史背景の下調べなどなど(加えて、おいしい食べ物やお土産情報もね)、事前学習も充実しています。

さて、本校はどんな事前学習が…(USJのアトラクションでも調べているかな…)と覗いてみると

今春設置されたばかりのプロジェクターを利用して、なにやら画面向こうの講師から講義を受けています。生徒の手元のレジュメを見ると

アメリカ・シカゴにあるDePaul Universityとライブで繋いで、「なぜアメリカでは『原爆が悪』ではないのか~『正しさ』とは何か」というタイトルで、同大学の宮本ゆき准教授よりの講話と意見交換を行っていました。

修学旅行初日は広島原爆資料館など原爆の資料に触れ学ぶ予定です。本校生はあの惨状を明日知ることになるわけですが、一方で核兵器を肯定する人たちがいるという事実を知っておくことは、現在の世界情勢からも立体的な学びとなることでしょう。本校生の変容が楽しみです。

学びを頭の中にしっかり詰め込んで、修学旅行の荷物は手提げ…

で、でかい。ほとんど全員がガラガラ(と私は呼んでいる)です。「お土産入れるスペース?」「え、もう満杯ですよ」「え!?」思わず「3泊で帰ってくるんだよね?」と聞いてしまいました(笑)。

ちなみにこちらはトップツアー添乗員の皆さんのバッグ。いや、旅行上手は手荷物小さいよね。山岳部で軽量化と省スペース化に日々努力していた私は、クラス担任時代はスーツにザック背負って行きました(事前配送も不必要)。

なんなら、3泊4日ぐらいマジソンバッグで余裕で行ける自信があります。

ところで、マジソンバッグってご存じ?

カオアリ

あっという間に11月になりました。今年も残すところ2か月です。

1日、少々肌寒い朝

信夫ヶ丘陸上競技場に全校生が集合し、体育委員の号令に合わせ屈伸運動中。今日は校内マラソン大会です。男子は日本陸連公認10キロコース、女子は同7キロ。コロナ禍の影響で実に3年ぶりの開催となりました。

まずは、女子が9時45分に一斉スタート。競技場を一周してコースに出て行きます。

これから7キロ走るというのに、満面の笑み。相当余裕のようです。

競技場の観客席の上から、競技場の外周のコースを走る女子に声援を送る男子。

あっという間に女子トップが戻ってきました。なんと1年生の菅野さん、26分52秒でゴール!は、速い!

男子は、全ての女子のゴールを待って(=全ての女子の声援を受けて)10時55分にスタート。もう待ちきれない様子です。

これから10キロあるというのに、写真奥のコーナー(第二曲走路)で声援を送る女子の前まで猛ダッシュ。競技場を出る前に息が上がっています。まあ、気持ちはわからないでもないですが(笑)

今度は、女子が観客席上から声援を送ります。その昔、女子からの声援をもらうためだけに、体育教官室呼び出しも恐れずコースを外れて近くの女子校前を走ったり、女子生徒の多い商業高校の前で猛ダッシュをしていた私の級友(男子校)に見せてあげたい、天国のような光景です。

これまた、男子トップがあっという間に戻ってきました。2年の山田君。34分25秒でゴール。は、は、速い!

私はゴールで全員を出迎えましたが、マラソンなのでほとんどの生徒がマスクなしでゴールします。笑う者、悔しがる者、友達と健闘をたたえ合う者、息を切らし倒れ込む者。10キロ・7キロ大変な思いをして走ってきた生徒諸君には申し訳ないのですが、このコロナの3年間望んでも手に入れることができなかったこと、こんなに間近に、こんなにはっきりと、マスクのない、こんなに生き生きとした生徒のカオ(表情)を見ることができて、なんだかすごくウキウキした気分になりました。

顔が見えるっていいよね。

カオナシ

まずはじめに、10月末ハロウィンを間近に控えた韓国ソウル梨泰院 の雑踏事故において、亡くなられた多くの方々のご冥福をお祈りいたします。

さて、ハロウィンっていつ頃から仮装した人々が街に繰り出すようなイベントになったのでしょうかね。それこそ、都会のキリスト教系私学では、お昼休みに校舎中庭に仮装をした生徒が集うようなことはあったとは聞きますが、今の渋谷みたいなことは…、どうしても商業ベースの仕掛けを感じずにはいられません。

そんなことを考えていた10月31日

校長室にカオナシ現る!これはどうしたことかと、話しかけてみると「No Face」という答え、英語圏のカオナシらしい。そして、「キョウハエイゴブデHalloweenpartyヲシマス」とだけ告げて、ドロン。

放課後、カオナシがALTジェシー先生の渾身の英語掲示板の横にいるのを発見。

そのボードの前では、英語部員がなにやらカードを持って頭をひねる様子。

聞くと「ジェシー先生カオナシからのクイズの答えを校内中から探しているんです」とのこと。この企画がHalloweenpartyそのものなんだそうです。

ただ、仮装して集まって騒ぐのではなくて、こういうのもHalloweenpartyって言うのねと、さすがキリスト教圏本場仕込みのジェシー先生カオナシの企画はオーラが違うわと感心しきりでした。